学園長 出谷隆典
はじめまして。Webサイトをご覧くださりありがとうございます。
高校時代の私の成績は、今見返してもなかなか優秀です。毎日テニスの練習をしながら(朝練・昼練もありました)、友人と過ごす時間も取りながら勉強をしていました。何故自分が出来るのか良く分からないながらも、ライバルの勉強量と比べて決して多くないことを感じていた私は恥ずかしながら「天才かも」なんて当時は思っていたことを覚えています(もちろんそんな訳ないんですが…)。
大学では得意な勉強を活かしながら、人に物事を伝える練習ができると考え、塾講師を始めました(苦手だった、人前で話す練習になるという考えもありました)。そこで色々な生徒さんを見る中で、自身が勉強が得意であった理由に気づくことができました。私の才能は「執念深さ」と「整理整頓」の能力でした。
人間は忘れる生き物です。やったことのある問題も、少し時間が経つと分からなくなっていたりします。分かっているつもりが、本番では解ききれないこともあります。高校生の私は、それが我慢できませんでした。勉強した時間が無駄になると同時に、やらなければならないことがまた増えてしまうからです。それがとても損した気分になっていました。そこで、どうすれば次また同じことをやらなくて済むか、実戦で結果が出せるか。これを常に考えていました。間違えた問題やてこずった問題は数日続けて演習し「もう忘れないだろう」と思えるまでしつこくやっていました。
また、私は問題を解く時に、出題者の意図を想像しながら解いていました。ひっかけてやろう、勘違いさせてやろうという意地悪な意図はもちろんのこと、出題者には必ず親心もあります。その問題から、生徒に「技」を学び取ってもらいたいという意図があります。この問題から出題者は何を言いたかったのだろう、と考えていました。
すると、意外と似たような問題が多いことに気づきます。問題や「技」の種類が整理して頭に収納されることで、どんな時に、どこから技を引き出してくれば良いのか、わかるようになりました。高3の頃には、自分のお気に入りの(苦手な)150問くらいをピックアップし、繰り返し練習していました。「高3で2,000問」「夏休みに500問」といった言葉も色々なところで耳にしましたが自分にはあまり相性が良くないなと感じていました。
多くの尊敬できる先生方からの指導を受けて育てて頂きました。その方々からのアドバイスも大いに参考にしながら、上に書いたような勉強のやり方を自分で考えながら、工夫していたことが、自分の一番の強みであったと思います。
分かりやすい説明や、楽しい授業は数えきれないくらい受けました。復習が大切、という言葉も何度も聞きました。これに尽きると感じています。が、「具体的な勉強の仕方」を教わる機会は意外にも少なかったように思います。
実際に、少しのアドバイスで、ちょっと意識を変えるだけで、ガラっと変わる生徒さんを見ました。
自身が先生方から教わったこと、経験したことを是非次の世代の方々に伝え、残していきたいという思いから、学習塾を開きました。
勉強はやはり退屈で、辛いことも多いです。その中にも、解ける快感や自分の成長を実感する楽しみを感じてもらいたい、と思っています。