
書き出し:前回のブログで、息子にサンタさんがいないことをいつ伝えるべきか、という話を書きましたが、そもそもサンタさんはいないのか?いないとして、それをどのようにして証明するのか?ということについて書きたいと思います。

中学生や高校生の数学の問題には「証明問題」があります。基本的には「○○が××であることを証明しなさい」という内容で、○○→△△→□□→××と、○○からスタートして形を変えていけば、××という形が得られる、ということを書けばOKです。
これと比べて、「・・・でないこと」や「・・・が存在しないこと」の証明は難しいです。なぜなら、「もうちょっと頑張れば・・・になるかも?」という疑いを払拭することが出来ないために、「形を変えていっても・・・にはならない」ということを文字通りに証明することが出来ないからです。
つまり、「もっと探せば見つかるかも・・・」となってしまうので、「サンタさんを見た人がいない」とか「探したけどいなかった」という理由ではサンタさんがいない、とは出来ないのです。
背理法とは高校1年生で習う証明法で、「○○が××である」ことを証明したいときに、一旦結論を否定して「もし○○が××でない」とすると矛盾が生じる→ということは○○は××だ、というふうに証明をする方法です。
サンタさんの場合に当てはめると、もしもサンタさんがいるとすると、矛盾が生じる、ということを言います。つまり、もしサンタさんがいるならば、12月24日に子どもが靴下をかけておいたら翌朝プレゼントが入っているはず。しかし、今年の12月24日に靴下をかけておいても(親が入れなければ)翌朝にプレゼントが入っていなかった。よって、サンタさんがいるとすると矛盾が生じたので、サンタさんはいない、という具合です。
ちなみに、同じ論法で、「全員を無条件で幸せに出来るような全知全能の(文字通り神のような)神様はいない」ということも言えます。
「卒業してから数学(物理・化学・社会・などなど・・・)使うことなんかないやん(勉強しても意味ないやん!)」なんてこと、誰しも一回は言ったことがあるのでは?と思いますが、思考方法や判断方法として、役に立つ知識は意外とあったりします。
当学園では、テストの結果や受験の結果で報われることが一番であると考えていますが、勉強の楽しさ、奥深さも合間で伝えていけたらと思っています。
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