
学園長出谷が考える、本番で失敗しないための準備についてお話します。
今年度の入試も終盤に差し掛かっていますが、この時期「緊張しない方法」や「本番で力を出すには」という言葉をよく耳にします。事あるごとに塾の生徒に伝えているのが、練習=普段の勉強と本番との差を少しでも小さくするという事です。
一生に一度の特別な舞台なので、緊張しない訳がありません。ただ、「特別感」を抑える努力により無駄なプレッシャーを感じずに済むことができます。これが上手く緊張感と対峙する方法であると考えています。
例えば普段の勉強で、「本番は綺麗に書くから」と雑に図表や字を書いていたり、後は分かるからと途中で計算をやめたり、時間無制限で問題を解いたりしていませんか?すると、本番で普段とは違う事をしなければならないという無用な負荷を自分にかけ、感じなくてもよいプレッシャーを感じることになります。
音楽を聴きながら勉強する、というのも同様の理由で反対です。
本番では周りの受験生が書く音や、咳などどうしても雑音が入ります。
普段これらをシャットアウトしておいて、本番でうるさいなと感じることがあってはいけません。
アスリートが行う「ルーティン」をご存知でしょうか。以前(随分前ですが)ラグビーワールドカップで五郎丸選手がやっていて話題になりましたが、緊張に対処するために特定のプレーの前後で決まった動作をするというものです。
このルーティンは次のように作り上げるそうです。
■日頃の練習の中で、成功した時の行動をルーティンとして取り入れていく。
どちらの足から踏み出す、〇回屈伸をする、素振りする、など。朝ごはんに〇〇を食べる、など試合前からやっていることもあるそうです。
■決められた一連の動作を練習の時にいつも行う。
■本番でも同じ流れでプレーに入る。
これにより、成功に向かう動作を身体が覚えて再現することで、
① 緊張下でも練習通りの動きが引き出せる
② 練習時のメンタルに近づけ、心を安定させる
③「練習通り成功するはず!」と自信につながる
という効果が期待できます。
これは試験対策にも応用できると思います。動作を一緒にしたり、同じものを食べたりする必要まではないと思いますが、
普段の勉強から同じ解き方で何度も練習しておけば、緊張していても大きくパフォーマンスを落とさずに済むはずです。
ルーティンの狙いを上で述べましたが、何万人とか何十万人に一人という強靭な心身を持ち合わせたトップアスリートでも「全く緊張しない」という事は諦めています。
緊張してしまうことは当然のものとして、その中で如何にパフォーマンスの低下を防ぐか、という考え方が大切だと考えます。
「解けた!」ですぐ次の問題に行かず、「けど本番で時間に追われていても、緊張していても大丈夫かな・・・?」と、考える習慣をつけましょう。